よりSF要素が増えた独自解釈の旧ザク
太田垣康男先生によるガンダムコミック『機動戦士ガンダム サンダーボルト』はアニメ化もされているので知っている人も多いと思います。
このサイトでも最初に観るガンダム作品としてオススメしていますけど、内容はとてもハードです。
世代によって異なるガンダムへの入り口↓
戦争を描くので人の生き死にが明確にビジュアル化されてしまう他、SF的な要素もかなり盛り込まれており、モビルスーツ(MS)もそれに合わせてデザインに変更が加えられています。
人によってはそのアレンジが好きじゃないという場合もあるかと思いますけど、サブアームや関節カバーなどは確かに「アリ」な考え方ですし、プラモデルとして見るとなかなか立体映えする造形なんですよね。
というわけでサンダーボルト版旧ザク、素組レビューです!
立ちポーズ全身です。
今回はまったくの素組で、メラミンスポンジもスミ入れもしていません。
ただ組んだだけ。
オリジナルのザクⅠ(旧ザク)よりも全体的にガッシリした体格で、曲線主体だった各部が直線基調になっています。
人型兵器としては優雅な曲線で構成されていたオリジナルに比べて、工業用機械というか重機のような武骨さが感じられますね。
腕は装甲ではなくカバーという簡略化されたもので、カラーリングも含めて戦闘兵器というよりは作業用機械の延長としてのザクⅠが強調されているといった印象ですかね。
武器テンコ盛り。
サンダーボルトの最大の特徴といえば追加されたバックパックとサブアームなんですけど、旧ザクでもそれは採用されています。
現実世界にあるようなスラスターノズルが全方位に取り付けられたバックパックは、本体のほとんどがプロペラントタンクになっているようですね。
この辺の解釈がリアル路線です。
サブアームはその下部に1本だけ取り付けられていて、これを駆使することで武器を取り替えたり予備弾倉を付け替えたりすると。
サブアームは非常に便利な機能で、サンダーボルト本編ではシールドを複数持たせて宇宙ゴミ(デブリ)避けに使ったりしていました。
サブアームの使い方。
ザクマシンガンをサブアームで保持して、左腕にはヒート・ホークを装備しています。
キットのサブアームはフル可動式ではなく、展開状態と収納状態の差し替え式となっています。
付属する武装類。
120mmザクマシンガン、ヒート・ホーク、クラッカー、ザクバズーカ2種類などけっこう豊富。
しかもこれを全部搭載できるところがザクの凄さで、サブアームでもなければ使い切れないというのもわかる気がしますねえ。
旧ザクといえばコレのショルダータックル。
肩が極端に前に出るほどの可動範囲はないのですが、シンプルなデザインなので腰が回るのと脚が動くので躍動的なポーズも取れます。
機体がカクカクしているので、若干動きも硬い印象になるのが面白い。
というわけで、HGサンダーボルト版旧ザクでした。
このシリーズのキットは独自設計で関節可動に新解釈があるなど野心的な商品でした。
サンダーボルトはほかにもいくつかキット化されているので、この独特な世界観を味わってみるのも良いと思います。
いわゆる通常ラインのガンプラとは微妙に違う、ややハードSF的なテイストが感じられるハズ。
HG 1/144 ザクI “旧ザク”(ガンダムサンダーボルト版)
発売日:2014年6月21日
価格:1,980円(税込)