1/100 リアルタイプガンダム
発売日:1982年3月
価格:700円(税別)
直立不動の旧キットをプチ改造で美脚モデルに!
青春時代にガンプラブームを経験した世代にとって、リアルタイプという名称にはとてつもない魅力があるんですよ。
アニメのガンダムがリアルな色ではないと直感的にわかっていた少年たちは、軍用兵器ではおなじみのカーキやオリーブドラブなどのアースカラーと特徴的なマーキングデカールをまとったこのキットこそ本物のガンダム、人型兵器モビルスーツ(MS)なのだと確信したものでした。
しかし箱を開けてビックリ、中身はいつもの1/100ガンダムと同じじゃねえか!
色が黒っぽくなっただけで脚の付け根も足首も動かないし、コア・ファイターも剥き出しというオモチャ感あふれる出来栄え。
子どもの頃にガッカリした思い出のガンプラなのです。
というわけで今回は、これを少しの改造でちょっとはまともに見えるように改造しちゃおうということで早速スタート!
早速ですがパチ組状態。このなんとも言えない直立不動な感じね……。
全体的に寸詰まり感があるし、関節にひねりが加えられないので硬い印象になっています。
この硬さをなんとかするだけで、結構イイ線いくんじゃないかなと思うのです。
寸詰まり感を解消するためにコア・ファイターの継ぎ目を伸ばしてみた。ちょっと大げさすぎた感がありますが、胴体が短いせいでバランスがおかしいのがわかると思います。
あとは腕もバランスを取って延長すれば自然に見えるはず。
続いて、首と頭部を切り離します。旧キットは頭と首が一体化されていることが多く、これが硬いポーズの原因のひとつでもあるのです。
なもんでバッサリ切り落として接合部は市販のボールジョイントを仕込みます。あごの逃げを大きめに取っておかないと左右に振り辛くなるので注意。
胴体に仮組。あごが引けるだけでグッと締まります。というか、これだけ見てもアニメの設定画に限りなく近い形状をしているのがわかると思います。
も もともとの造形自体はすごくレベルの高いものがあり、旧キットだからと言って侮れないクオリティがあるんですよ!
続いて脚の加工。
股関節がない(腰にダイレクトに接着なんで文字通りない)ので新しく市販のボールジョイントを仕込みます。
適当に穴を開けて接着するだけ。可動範囲自体を広く取りたいわけではなく、今回は脚を開ければOKなのでかなり適当配置でも大丈夫です。
同時に一体化している足首も切り離してボールジョイントを仕込みます。ボールジョイントが見えちゃってますが、プロの仕上げを目指しているわけではないし、ある程度可動の自由度が欲しいのでユル~い工作で全然問題ナシ。
こだわる人はキレイに仕上げればイイんじゃねってくらいで、ここでは完成させることを優先します。
加工した両脚を胴体へ仮組。クゥ~ッこれですよこれ! 脚が開けるだけでこのカッコ良さ!
昔のアニメで観たガンダムそのままじゃないですか。
この1/100ガンダム、やはり造形そのものはかなりレベルが高いと思います。
これホント、脚線美ですなあ。
ついでに両腕も仮組して全体のバランスを見てみます。アレッ? うーん……なんかこうガチムチ系っていうの? 胴体の短さと肩幅の広さが違和感あるし、腕はやはり短い印象があります。
というわけでコア・ファイターの接続部分に磁石を仕込みます。
100円ショップで売っている強力磁石で、小粒なのに結構な磁力があるためガンプラの接続部分に仕込むと便利なアイテムです。
これをコア・ファイターの前後に適当に入れます。今回はポリパテを盛ったところにグリッと押し付けただけ。
もちろん受け側となる上半身と下半身にもそれぞれ仕込みます。合計8個必要ですが、1パックがちょうど8個入り。わかっとるなダイソー。
ついでなのでランドセルにバーニアを追加します。
ストックしてあった余剰パーツからイイ感じのバーニアを見つけたので、小さいボールジョイントを仕込んで接着します。
これをやるとビーム・サーベルが入らなくなるので柄の部分でぶった切りますが、その根元にピンバイスで穴を空けておくとHGUCなど最近のガンプラに付属するビーム・サーベルのクリアパーツが取り付けられるので便利です。
上腕部分で8ミリくらい延長しました。
さらに肩の装甲を左右方向で5ミリほどカットしています。これで肩幅が広すぎる印象はなくなり、さらに腕も短すぎるのが解消されました。手首パーツはMGのGガンダムから取ってきました。
微妙に小さい印象ですが、丸っこい指のパーツってなかなかないんですよね。これはポリパーツなので塗装はできませんが、まあグレーだから良しとしましょう。
完成が見えてきましたね!
次回
1/100 リアルタイプガンダム ガンプラ プチ改造・作例レビュー(塗装作業~完成) >