ネオ・ジオンを再編し、地球連邦政府から自治独立を目指すシャア・アズナブル。

5thルナを地球に落としたことでその実力を見せつけたシャアは、地球連邦政府に対し和平交渉を打診する。

実力行使をして優位に立ってから交渉に臨むのは古今東西戦争の常識だが、シャアもそれをやったわけだ。

シャアはネオ・ジオン艦隊の武装解除を条件に、拠点であるスウィートウォーター(サイド1)の自治独立、さらに小惑星アクシズの譲渡を要求。

地球連邦宇宙軍の参謀次官であるアデナウアー・パラヤは、その直接交渉のためにホンコンから宇宙へと上がることになり、偶然そこに居合わせたミライたち母子はシャトルの座席を横取りされた。

この交渉はロンド・ベル本部のあるサイド1のコロニー、ロンデニオンで行われ、シャアは敵基地の真っただ中に赴くことになった。

そのため強化人間のギュネイ・ガスが護衛役として随行し、同行するネオ・ジオンの高官たちも不安を隠せなかったというわけだ。

さらに言うと、レズン・シュナイダー率いるギラ・ドーガ部隊によるラー・カイラム隊への奇襲攻撃は、シャアがロンデニオンへ出発したことを察知されないための「目くらまし作戦」であり、その消極的な任務内容にレズンは不満タラタラだった。

ただ、彼女の「こういう時に数を減らす」というセリフからは、本来はノラリクラリと戦えばいい陽動作戦でも敵の戦力を削いでおこうというエースパイロットならではの生真面目さが伺える。