■限定品のクリアカラーキットの意外な楽しみ方

イベント限定品とか劇場限定品とか、あらゆる場面で見かける限定ガンプラの中でも定番中の定番がクリアカラーだ。

一見すると涼しげで美味しそうな色がステキで買ってしまうのだが、作ってみるとこれが案外微妙なカンジ……。という経験がある方も多いかと思うが、クリアカラーの意外な楽しみ方があるのでご紹介しよう。


ということで限定クリアカラーの楽しみ方、スタートです。

■使用工具・材料

  • 基本色などの塗料(できれば水性カラー)
  • 太さの異なる筆を数種類
  • アクションベース

■まずは基本の通常カラー版との混在組み換え

・色のあるパーツのみ通常版と入れ替えてみる

今回はGベース東京などで販売中のHGCEフリーダムガンダム限定クリアカラーを使用した。で、これと通常版を組み合わせて、色の着いたパーツだけクリアパーツにするという組み換えを試してみる。これは無塗装派とか成形色仕上げ派にオススメで、照明の具合によって色が強調されるのがとてもキレイ。ただしキャラクターによっては違和感もあるので、まずは白が基本色となるガンダムタイプで試すのがオススメだ。写真では白以外のパーツはクリアに置き換えているが、濃いグレーなどは光が透過しにくいのでノーマルパーツでも良かったかもしれない。

■基本色の白がクリアパーツの場合はどうするか

・白いクリアパーツだけ塗る

写真を見るとわかるが、白がクリアパーツになると透けすぎてモビルスーツの形もわからなくなる。ディテールも見えないし、裏側のダボ穴まで見えるので余計に微妙な印象になってしまうのだろう。色付きクリアパーツを通常版に使ってしまったこともあり、なんとなく残りカスみたいな扱いになりかねないが、早まるなかれ。白のクリアパーツを塗装するだけで印象がグッと良くなるのだ。

・半分だけ塗ってみた

さて塗装だが、パーツの裏面を塗る。そもそもクリアパーツの表面を塗装しては意味がなくなるから。裏側から塗装すると表面の光沢が強調されることになり、透け感が減るため全体のディテールも把握しやすくなる。印象としては半透明装甲という感じになるので、『ファイブスター物語』を知っている人にとってはお馴染みの表現ともいえる。向かって左側半分だけ裏側塗装をしてみたので、写真を見てその差を確認してほしい。

・塗装時の注意

パーツの裏側を塗るので、かなり狭いところへも塗料が行き渡るように筆の太さは各種揃えた方が良い。またクリアパーツの樹脂は通常版よりも固く柔軟性に欠けるため、水性塗料のような樹脂への浸食が少ないタイプを使う方がオススメ。可動部の軸を塗装するとキツくなって折れるので、そのクリアランスを取ることも重要なポイントだ。塗装作業自体は細かい塗り分けなどもなく、適当に筆塗りするだけでいいので初心者にも簡単だと思う。


クリアパーツの光沢と通常パーツの色味を持つ半透明装甲は、普通の仕上げじゃないガンプラを作ってみたい人にはちょっと面白い仕上げじゃないかと思う。今回はやっていないが、色付きのクリアパーツの裏側塗装をしても楽しいだろうし、組み換えの割合を変えてみたり、部分塗装をしたりと、いろいろと発展できそうな予感がする。


それとアクションベースで宙に浮かせるディスプレイの方が、クリアパーツに光が当たりやすくなるのでオススメだ。特に今回のようなSEED系のモビルスーツは飛翔している印象が強いので同じくクリア系のアクションベースを用意しておくのが望ましい。

■完成写真